その前進守備は必要か?

考え方

こんにちは。大井です。

夏の高校野球の都道府県予選が進んできています。

毎年飽きずにリアルタイムやダイジェストで結果をチェックしている訳なんですが、大会も序盤なのでコールドゲームも多くみます。

力の差が歴然である場合もあれば、そこまでレベル差がなくともビックイニングが生まれてそのまま試合が決まるケースもよく目にします。

上記のような傍から観ていて実力差が無いにも関わらずビックイニングからコールドゲームに繋がる試合を観ていると、守備体型の選択、具体的には前進守備の使い方で結果的に明暗を分けていると感じているので、今日はそのあたりを記事にしていきたいと思います。

 

ピンチになったら思考停止で前進守備!

というチームにご覧頂いて選択肢を増やすキッカケとなれば幸いです。

 

前進守備=ハイリスク・ハイリターン

そもそもで当たり前の話からしますが、前進守備とは1点を与えたくない場面で敷くものです。

ランナー2塁で外野が前進したり、ランナー3塁で内野が前進したり、またはその両方です。

前進守備を敷くことによってヒットを打たれてもホームでアウトにすることが出来たり、内野ゴロでスタートを切ったランナーをアウトにすることが出来るというメリットがあるのは確かです。

ただ、当然ながら外野が前に出てくれば長打のリスクは上がりますし、内野が前進すれば間を抜けるリスクは上がります。

ですので、前進守備を敷くこと自体が割とハイリスク・ハイリターンな選択であることは認識した方が良いと考えています。

 

 

本当にその1点を防ぐ必要があるか?

もちろん、誰しも失点を防げるなら防ぎたいのは自明な話である一方で、別に失点しても得点が上回りさえすれば良いことは念頭に置くべきだと考えます。

何が言いたいかと言うと、自軍が何点取れそうかを見積もって、その範囲に収まるのであれば失点を許容してしまうのも十分アリな選択だと思っています。

例えば、相手ピッチャーとの力関係を鑑みて5点は取れると予測出来るのであれば、例え3点ビハインドであっても定位置〜後退守備を選択して4点目をくれてやる方が勝ちに繋がるケースもあるということです。

一般的には同点ないしビハインドであれば失点を防ぎにいくのがセオリーですが、逆に目先の1失点を嫌がったが故に連続で長打となり大量失点してゲームオーバー(コールド負け)というケースも頻繁に目にします。

得失点を見積もること、すなわちゲームプランをきちんと立てて展開次第で場当たり的な選択をするのではなく事前の計画に基づいて守備体型を決定すべきです。

その点で、プロ野球では初回のピンチの場面であっても内外野ともに前進しません。

また、前進しないことをいちいち打合せしている様子も見受けられないので粗方何点まで許容するのか取り決めているものと個人的には思料しています。

 

そもそもで刺せるかも要検討

冒頭で外野前進の目的及びメリットとして、『ヒットを打たれてもホームでアウトに出来る』と書きましたが、アウトにするためには外野手に相応の送球能力が有ることが前提になります。

その前提が怪しいのであればわざわざハイリスクな前進守備を敷く必要性をよく検討した方がいいと思います。

言い換えると、そもそもで真正面に来たとしてアウトに出来るか?ということ、ひいてはただただリスクだけを無駄に負っていないか?ということです。

というのも、戦力が揃っている強豪チームであればまだしも、外野手、特にレフトなんかは打撃専な選手が守ることが多いというか正直守備力に不安のある選手がついていることも多いのではないでしょうか?

どのみちホームでアウトを取れる可能性を期待出来ないのであれば、形式的に前進せずに定位置であれば捕球出来るフライを確実にアウトにした方がよっぽど有効です。

今回は前進守備について書いてみました。

まとめると、

  • 前進守備はハイリスクハイリターン
  • 何失点までOKか試合前に決めておくべき
  • そもそもホームで刺せる守備力があるかをよく考えるべき

ということです。

時にはセオリーに疑問を持ち、チーム事情に合わせて柔軟な選択をしてみてはいかがでしょうか?

以上ご参考まで。本日もありがとうございました。

ではまた!

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